固有値問題の定義について(線形代数・中級編)

1. 固有値と固有ベクトルの基本的な考え方

線形代数における「固有値問題」とは、線形変換があるベクトルに作用したとき、そのベクトルの方向は変えずに大きさだけを変えるような関係を求める問題です。
具体的には、線形変換を行列 AA で表したとき、次の関係を満たすスカラー λ\lambda とゼロでないベクトル v\mathbf{v} を探すことを意味します。

Av=λvA\mathbf{v} = \lambda \mathbf{v}

ここで、

  • v\mathbf{v}:固有ベクトル(eigenvector)

  • λ\lambda:固有値(eigenvalue)
    と呼びます。

2. 固有値問題の定義

固有値問題は次のように定義されます:

  • 与えられた n×nn \times n の正方行列 AA に対し、

    Av=λv,v0A\mathbf{v} = \lambda \mathbf{v}, \quad \mathbf{v} \neq \mathbf{0}

    を満たすスカラー λ\lambda と非零ベクトル v\mathbf{v} を求める問題。

つまり、「行列 AA がどのスカラー倍の作用を特定のベクトルに及ぼすか」を探す問題です。

3. 特性方程式との関係

この問題を解くには、次の式を利用します:

Av=λv(AλI)v=0A\mathbf{v} = \lambda \mathbf{v} \quad \Leftrightarrow \quad (A – \lambda I)\mathbf{v} = \mathbf{0}

非自明解 v0\mathbf{v} \neq \mathbf{0} が存在するためには、係数行列 (AλI)(A – \lambda I) が**正則でない(行列式が0になる)**必要があります。
したがって、固有値は次の方程式の解として求められます:

det(AλI)=0\det(A – \lambda I) = 0

これを 特性方程式(characteristic equation)と呼びます。

4. 幾何学的な意味

  • 固有ベクトルは「変換によって方向が変わらない」ベクトルです。

  • 固有値は「そのときの伸び縮みの倍率」を表します。

例えば、2次元平面における回転や拡大縮小の変換では、回転であれば固有ベクトルが存在しない場合もありますが、拡大縮小や反射では固有ベクトルが明確に現れます。


まとめると、固有値問題の定義とは「行列 AA に対して det(AλI)=0\det(A – \lambda I) = 0 を満たす固有値 λ\lambda と、その固有値に対応する固有ベクトル v\mathbf{v} を求める問題」であると言えます。

ChatGPT5 生成日:2025/09/17